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アートライブラリーから見る風景 2020.12.04

みなさん、こんにちは。
アートライブラリースタッフの小孫です。
美術館の賑わいも少しずつ戻ってきていると感じるこの頃です。

アートライブラリーに向かう途中、館内の様子を見ると、友達と楽しそうに歩いている人、家族で座ってお話をしている人など、多くの人が美術館で過ごしていて、以前より人の賑わいを感じます。
また、美術館の丸いかたちに沿って歩いていると、一面ガラス張りなので、外の景色も目に入ります。最近は晴れたり、雨が降ったり、と天気の変わりやすい季節ですが、空気も澄んでいて気持ちのいい季節です。
肌寒い日も多くなり、服装も着込んでいる人が増えているので、冬に向かっていることを実感します。

アートライブラリーのカウンターは外に向いているので、ライブラリーからも外の様子が見えます。
地面には落ち葉があり、そこを駆け回る子どもたち、ライブラリーを覗き込む人、毎日犬の散歩をしている人、急な雨に傘もなく急ぎ足の人、風に飛ばされる落ち葉たち、目の前にたくさんの日常が見えてきます。
外の空間ですが、美術館の中にいても同じ空間で過ごしている感覚になります。

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晴れて日差しが強い日には、遮光カーテンを下げています。
カーテンを揃えるのも少し難しくて、始めのうちは何回も調整し直して揃えていました。今ではコツを掴み、すぐにできるようになりました。
雨の日は、室内が暗くなるのでカーテンは上げています。カーテンを上げていると開放的な気持ちで読書を楽しむことができます。

今は、秋から冬に変わっていく途中なので、ライブラリーの床にはいくつか草葉がが落ちていたり、椅子にも服の埃が付いています。拾っても、拾っても、気づけばまた落ちています。
ライブラリーに秋が入り込んできた気持ちになります。

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アートライブラリーには、様々な人が来室されます。
お昼に雑誌だけを読みに来られる人、週に1回ファッションの本を読みに来られる人、展覧会を見てライブラリーに来られた人、スワンチェアにしばらく座っている人など、私がよく見るアートライブラリーの日常です。

金沢21世紀美術館は、一面ガラス張りなので館内の様子がよく見えて、人の気配を感じることができます。静かに本を読みたい人には、人の目が気になるかもしれません。しかし、他に意識を向けることで新たな発見もあります。
みんなが気になっているもの、していることにふと意識を向けることで、新たな出会いが生まれるかもしれません。
アートライブラリーで、何かと出会える場所になればと思います。

これから冬に向けて、より寒くなると思いますので、体調にお気をつけ下さい。
みなさまのご来室、お待ちしております。


小孫 ちさと(金沢21世紀美術館交流課 アートライブラリー担当)