作るを遊ぶアイデアブック 「そうさくのたね」ができました!
金沢21世紀美術館がキッズスタジオで20年間取り組んできた造形プログラムの中から、40のアイデアを紹介!
キムラタケシです。ここでは、2024年秋に開館20周年記念として発行した書籍「そうさくのたね 子どもと大人の〈工作×アート〉アイデアブック」について紹介します。
2004年10月の開館以来、キッズスタジオでの毎週末の子供向けプログラム「ハンズオン・まるびぃ!」や平日の子育て広場「すくすくステーション」で取り組んできた造形活動も200種類を超えました。この本ではそこから40を選んで、家庭で親子や友だちと創作の時間を楽しめるようにアレンジして紹介する「アイデアのタネの本」です。
子どもも大人も、 いっしょに作って いっしょに育つ
この本のメッセージは、金沢21世紀美術館が目指すことのひとつ「子どもたちとともに、成長する美術館」そのものです。家や公園の一角をスタジオにして、親子や友だち同士でわいわいと造形を楽しんでいくうちに、それぞれに自分らしさの表れた世界に一つの作品になっていく… この本が、そんな時間のタネになってくれれば幸せです。
7つのカラーで「作るを遊ぶ」
この本では40のアイデアを7つのテーマに分けて紹介しています。
1.体を使って
2.イキモノたんじょう
3.色と光で遊ぶ
4.へーんしんっ!
5.カタチをうつす
6.新しいすなば
7.さあ、旅に出よう
それぞれのアイデアで、準備する素材や道具、作り方の手順やちょっとしたコツなどを紹介しています。
自分の体を大きく使って描いたり、新しい生き物を考えたり、身の回りのものを型取りしてみたり、遠い世界へと想像の旅に出かけたり。どのページからはじめてもOKです。今日はどれにしようかな…とメニューを見る気分で選んでください。
写真で紹介している作品はあくまで一例です。決まった形の完成形はありません。思い思いに材料や道具の使い方を変えてアレンジしてください。
どんな素材? こんな使いかた?
この本では画用紙やアルミホイルといった身近な素材から、回転式ホチキスなどちょっと変わった道具などもあつかっています。制作を通して、ふだんとちょっと違う道具の使い方を見つけたり、新しい素材に出会ったりしてみませんか。チャレンジするたびに新しい発見があると思うので、何度か試しながら自分にぴったりの表現を見つけましょう。
この本で作り方のイラストを描いたのは横山次郎さん。やわらかいタッチでいろいろな場面の「作る手」を描いてくれました。そして作品の写真は、のりしろ太郎さんの撮影です。美術館の中や広場も使って雰囲気づくりに工夫をこらしました。
きっと本を手に取る皆さんに、作品づくりのワクワク感が伝わるのでは…と期待しています。
コレクション作品の紹介も
キッズスタジオ・プログラム「ハンズオン・まるびぃ!」の特徴の一つは、造形のテーマや技法などが美術館の展覧会と関連づいていること。この本でも、アイデアとつながりのあるコレクション作品をあわせて紹介するページを設けています。例えば、下のアイデア「ーワタシタワー」では、その着想の元になったイザ・ゲンツケンの作品画像を掲載して、紙面では作品鑑賞のきっかけとなるテキストも添えています。(作品紹介担当は当館エデュケーター・吉備久美子さん)
キッズスタジオでは掲載作品展示と関連プログラムも!
キッズスタジオではこの本の出版にあわせて2024年12月の間、週末の「ハンズオン・まるびぃ!」で上記に紹介したイザ・ゲンツケン作品の紹介と関連プログラム「四角でそっくり!? □□さん〜イザ・ゲンツケン作品とともに」を実施します。画用紙を四角柱に折って、その4つの側面を身近な誰かをイメージしながらコラージュします。
また同時に、本に掲載されたさまざまな見本作品を展示しています。
→2024年12月のキッズスタジオ・プログラム紹介ページ
イザ・ゲンツケン作品《ダニエル》《ローレンス》など7点は「コレクション展2 都市漂流」で展示中ですので、ぜひ合わせてご覧ください。(会期:2025年1月19日まで)
(木村健 エデュケーター)
本の入手先について
「そうさくのたね」は下記で購入・注文いただけます。
・金沢21世紀美術館ミュージアム・ショップ
・全国の書店等
※書籍の訂正情報
本書の下記の箇所に記載の誤りがありました。
お詫びとともに訂正します。
・p.191(誤)イラスト:横山二郎
(正)イラスト:横山次郎