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まちの広場をみんなでつくる     [365日オープンまるびぃ その2]

金沢21世紀美術館では開かれた美術館を目指して様々な事業を行なっています。そんなまるびぃ(金沢21世紀美術館の愛称)をオープンにしていく取り組みを紹介し今後を考えるこのシリーズ、今回は「まちの広場をみんなでつくる」というコンセプトの「まるびぃArt-Complex」についてご紹介します。担当は金沢21世紀美術館交流課の森です。

「まるびぃArt-Complex」は金沢21世紀美術館の広場や交流ゾーンを独創性に富んだ活動を行う人たちとヒト、コト、モノが複合的(complex)かつ横断的に交流する場にしていくプログラムです。
2018年度にリニューアルしてからは、カフェ・マーケット・パフォーマンス・ワークショップの4部門で活動するお店や団体を公募し、「まちの広場」を作っています。

カフェとマーケットは毎週末、広場の市役所口周辺に移動販売車やテントが並び、通りすがる人が足をとめオリジナル作品に目をとめたり軽食を楽しみほっとする時間が流れています。
パフォーマンスとワークショップは第2土曜日とその翌日を基本に、広場や美術館母屋の近くにあるプロジェクト工房、館内地下のメディアラボなどで開催しています。
パフォーマンス部門では登録団体が音楽やダンス、パフォーマンスを披露したり、来場者が参加し表現できる機会を生み出しています。
ワークショップ部門ではものづくりや造形あそびはもちろん、子供づれや障害のある方など様々な人とともに楽しめるような企画が集まりました。

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美術館というと、モノやコトの「作品」がある空間だとイメージすることが多いと思います。けれども、この「まるびぃArt-Complex」はヒトこそが活動の基礎であり肝にもなります。

募集要項の対象の所には下記のような文言を記載しています。

「金沢21世紀美術館の屋外空間に魅力を感じ、空間を創造的に活用し、(中略)美術館に集う人々との交流を積極的に考えている方」

この文言には単なる場所貸しではなく、それぞれのお店や団体のクリエイティビティを活かして街の一角を彩り、人と人の心通うやりとりを生み出して欲しいという願いが込められています。

前回の「365日オープンまるびぃ:きっかけとしての市民美術の日」でも書きましたが、金沢21世紀美術館は「建物」「モノ」だけではなりたちません。「まちに活き、市民とつくる参画交流型の美術館」を目指すからこそ、アートや美術館を通じての場作りを工夫して行いたいと思う人たちとつながっていく必要があります。そして、この「まるびぃArt-Complex」はまさにそういった方々とつながり、一緒に作っていくプログラムなのです。

今年度の参加団体へお願いしたアンケートのお返事にこんな言葉がありました。

「金沢の魅了の再発見も出来、金沢に生まれ育ったことが誇らしく思えたのもこのマーケットのお陰だと感謝します。」
「日々生きているこの町で「独創的かつ交流の場として機能する公共の場」というテーマを元に何ができるかを来年も考えたい」

自分の住んでいる街を改めて好きになったり、自分ができることはなんだろうと考えるきっかけになれたことは、公立の美術館としてとても大きなことです。

また、今年は新型コロナウイルスに大きく揺さぶられたことで、美術館の屋外空間の広場の可能性を再発見する年になりました。

「家に籠る時間が長かったので、開放的な芝生の上でみんなでそれぞれ気をつけながら気持ちも開放的に楽しんでパフォーマンス出来た事が嬉しかったです。」
「色々な制限などあり大変なことも多いですが、屋外という特質を生かし今後も出店を続けていくことを希望します。地元の方々がふっと一息つけるような場所になるといいですね。」

団体のみなさんが気を配りながらも笑顔でいらしたのが印象的です。

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もちろん、今年は新型コロナウイルス感染拡大のため、思うように活動できなかった団体もありました。それぞれ団体の方の状況や考えに合わせて、活動を見送ったり内容を変更したりとその都度の判断をしていきました。今年の参加を見送った方も、団体の方向けのアンケートでそれぞれのお気持ちを聞かせてくれて、「気持ちがある方々」が集まってくれたことを感じました。

「逆に、密接しないスタイルがあるか、安全に密接する方法があるか、考える機会ともなりました。(中略)何とか良いアイデアをひねり出して実施したいです。」
「まるびぃ広場の開放的な雰囲気、スタッフの皆様や他の参加者様達とのコミュニケーションの楽しさを味わうことができず、社交辞令とかではなく、本当に寂しく思います。来年はお会いできることを楽しみにしてお